訪れたのは2017年9月22日~23日
貴重な秋の連休です。そろそろ紅葉の季節なので、ぜひとも山に行きたいところです。
天気予報と紅葉情報と相談の結果、山形県の出羽三山に決定!
ちょっと遠いので今回は新幹線とレンタカーを利用してみることにしました。
もくじ
湯殿山から月山頂上へ
月山、湯殿山、羽黒山の3つで出羽三山といい古き時代からの信仰の山です。
登山者用駐車場に車を停めて湯殿山へと足を踏み入れます。
駐車場から湯殿山の参者用のバスが出ていますが、のどかな雰囲気がよくて歩いて行きました。
まずは湯殿山神社にお参りします。「語るなかれ」「聞くなかれ」そして写真撮影も厳禁の地です。
ぜひ現地に訪れてお参りして体験してください。
お参りを済ませて身が清められたら、ここからが月山への道になります。
しばらく歩くと月光坂にさしかかります。
まずは水が流れて沢なのか道なのかの石の階段を登ります。
しばらく登ると、ここからが月光坂でしょうか?
長ーいはしごがあります。
長いはしごですが、傾斜もあり安定しているので問題ありません。慎重に登りましょう。
このはしごがない時代は登るのに苦労したことでしょう。
月光坂を終えると平らな装束場に出ます。急こう配の月光坂を這い登って乱れた衣装をここで整えたのでしょうか。湯殿山が奥之院と考えると逆ですかね。山歩きで乱れた衣装と心を最後にこちらで整えたのでしょうか。
穏やかな景色が広がる装束場の近くに小さな池があります。雰囲気が良かったのでランチタイムにしました。
さわやかなお天気で山登り日和です。
ここから先はしばらく緩やかな登りで歩きやすいです。
このあたりが清身川でしょうか。川の名前から身を清める場所だったのでしょうか。
階段状に並べられた石が歩きやすいです。
金姥に近づくにつれ景色が広がってきます。
金姥は湯殿山と月山リフトと月山へと向かう分岐点です。このあたりから山肌の色づきが美しいです!
ちょっとガスがでてきましたが、後ろの紅葉が綺麗すぎてここで何回振り返ったことか。
こんなに燃えるような色をした山肌を見たのは初めてです。月山まで来た甲斐がありました。
いちいち足が止まってしまいます。
どこまでも綺麗な色です。鮮やかですね。
牛首を通り過ぎると、山頂へむけて急な登りになってきます。
紅葉に見とれて3歩進んで止まるを繰り返していたらいつの間にか山頂付近に着きました。
広くてたいらな道の向こう、ひとつ高いところにあるのが月山神社です。
その手前が頂上小屋、この日お世話になる山小屋です。
海抜1984m、山頂の月山神社にお参りです。
残念ながら9月なかばで閉山しているため社務所などはすべてしまっています。
開山期間は夏季のあいだだけなので、期間中は行列ができることもあるようです。
月山頂上小屋はまるで旅館
本日のお宿、「月山頂上小屋」に到着です。
この翌日はこの年の最終営業日だそうです。
受付をして部屋に案内していただきました。
広い部屋!手前にもうひとつ窓があります。貸し切りです。グループで一部屋ずづ割り振られていたようです。
気楽にのんびり過ごすことができました。
しかもここの小屋、驚くことにお風呂があるんですよ。石鹸類は使えませんが疲れが取れます。ありがたいです。まるで旅館のようです。
そろそろサンセットタイムです。
一日の終わりに太陽がみせてくれるショータイムです。
こんなに美しい色合いの夕日を初めてみました!幻想的で夢の世界のようです。
Anko&Mochiはただただ見とれていました。
素晴らしいサンセットのあとは素晴らしいごはんが待っていました。
品数が豊富でボリューム満点、芋煮も天ぷらもどれも美味しかったです。しかも芋煮はおかわりできます。
Ankoは芋煮を2杯食べました。
もうシーズン終わりということもあり、月山の登頂記念のバッジは売り切れでした。残念ですが、また来ることにしましょう。
朝食は山菜料理と鮭とどれも美味しかったです。しっかり食べて一日のスタートです。
外は雨が降っています。少し弱くなるのを待ってから出発です。
月山から羽黒山へ
下山は月山8合目にあるバス停です。
濃い霧の中雨が降っていますが、行きましょう。
ガスガスですがこちらも綺麗な紅葉です。
気が付けば鮮やかのどまんなかを歩いています。
佛生池小屋が見えてきました。ガスも徐々に取れてきそうです。
こじんまりしていますが、この小屋も宿泊ができるようです。
更に下っていくと池塘が見えてきました。ここもまた綺麗なところです。
見えている屋根は8合目の御田原参篭所です。あのあたりがゴールです。
8合目に到着です。
ここから羽黒山の近くにあるビジターセンターまで路線バスで移動します。
はい。バスに揺られてウトウトしながらあっという間に下山です。
Ankoはビジターセンターに寄ってスタンプを押すことを楽しみにしていたようです。
ここから羽黒山の神社を目指して再び歩きます。
まずはすぐ近くの荒澤寺(こうたくじ)へお参りです。
羽黒山奥之院と書いてあります。ここは羽黒山の終点、月山への起点となり出羽三山において重要な寺のようです。歴史を感じる静かなたたずまいですが訪れる人はあまり多くはなさそうな印象を受けました。
このお寺と道を挟んだ向かいに羽黒山へとつづく参道があります。
古い石が積んである苔むした道なので趣はあるのですが、案内が何にもないんですよね。
出羽三山とはいうものの、現在では三山はそれぞれの詣でるもので車でくると駐車場やメインの社殿とは離れているのでほとんど歩かれることはないのでしょう。少しばかり寂しさを感じました。
過去にはたくさんの修験者たちがこの道を歩き月山へと向かったことでしょう。
ところどころ倒木があったりするこの道を小一時間ほど歩くと羽黒山の山頂へ到着します。
三神合祭殿(さんじんごうさいでん)
羽黒山の山頂に鎮座するこちらの本社には、「羽黒山」「月山」「湯殿山」の三山が祀られており、雪深い冬の間など月山に登拝できないときにはこちらにお参りをするそうです。また、三山の年中恒例の催事などもこちらで執り行なわれているようです。
すぐ近くに「出羽三山歴史博物館」があり、三山についての詳しい資料が展示されています。とても興味深くて面白かったです。出羽三山や修験道など興味ある方はぜひ訪れてみてください。
本来なら、こちらに展示してあったことを学んでからこの三山巡りをしたほうがよかったなと思わせてくれる展示です。出羽三山を巡ることは「生まれ変わりの旅」といわれる神聖な旅路になるのですね。
感慨深き思いを胸にし、羽黒山名物の石段を下ります。杉並木に囲まれいい雰囲気です。
石段は2446段あるそうです。この時はやや湿っていたので滑らないように慎重に下ります。
石段は「一の坂」「二の坂」「三の坂」と三か所急なところがあります。
その中で最も長く石段が続く二の坂の途中に「二の坂茶屋」があります。
神妙な気持ちも茶屋をみるとすぐに吸い寄せられてしまいます。
煩悩の塊ですね。
眺めの良い席を名物の「力餅」と「玉こんにゃく」をいただきました。美味しかったなあ。
力餅に元気をもらい残りの石段を下っていくと国宝の五重塔などがあります。
秡川にかかる赤い橋を渡るとゴールの随神門があります。
現代に帰ってきました。
ここからバスで羽黒山まで戻り車を回収しました。
出羽三山巡りを終えて
今回Anko&Mochiは、湯殿山をスタート地として月山、羽黒山という順で巡ったのですが、山頂の博物館で学んだことですが、古来より出羽三山は「死と再生を巡る生まれ変わりの旅」を意味するのだそうです。
羽黒山は現在
月山は過去
湯殿山は未来
という位置づけをされているので、本来なら羽黒山からスタートするべきでした。
生まれ変わりの機会を逃してしまったようです。
それでも、一部バスを使ったものの、三山を歩いた達成感はとても満ち足りたものとなりました。
いつかまた、次は生まれ変わりの始まりの地である羽黒山をスタート地として出羽三山を詣でに訪れたいです。
まとめ
- 新幹線は当日駅で購入、往復割がありました。
- 楽天トラベルより予約をして、山形駅からレンタカーを利用しました。
- 月山山頂小屋は要予約です。
- 月山から羽黒山への移動は路線バスを利用しました。利用区間は『月山八合目~荒沢寺・ビジターセンター前』です。
- 羽黒山随神門から湯殿山までは期間運行で「鶴岡観光しゃとるバス」という便があり利用しました。
- 月山山頂小屋に泊まる前後に2泊ありましたが、レンタカーで車中泊しました。車中泊向けではない普通車なので寝心地はいまいちでした。
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