初冬の八ヶ岳登山 ~天狗岳・硫黄岳・横岳~(1日目)

訪れたのは2021年10月23、24日。

本来なら紅葉登山を予定していたのですが、急に寒気がやってきて山に雪を降らせたので予定をいろいろ変更して消去法で決めた根石岳山荘に予約を入れました。

もくじ

桜平駐車場

天狗岳や硫黄岳への日帰り登山の登山口として人気の桜平駐車場を利用しました。

荒れた道だという噂は聞いていたので、不安はありました。

深夜、諏訪南インターを下りて、目の前のコンビニで朝食を仕入れて、トイレを済ませます。

  • ここでコンビニに寄らないと、この先はありません。
  • 場合によっては桜平の駐車場のトイレが使用不可となるので注意です。

別荘が並ぶ道を走って行くと、唐沢鉱泉との分岐に出ます。

ここから道は未舗装になります。

桜平駐車場は上・中・下の3箇所あり、登山口であるゲートまで上は0.3㎞中は0.6㎞下は3.5㎞の距離があります。

収容台数は上20台中60台下70台となっています。

今回は中の駐車場を利用しました。

深夜、分岐から先は街灯もなく真っ暗な林道となります。砂利が敷き詰められているというよりは、埋もれた石が地面から突き出しているような印象です。

ライトで照らしているとはいえ、路面状況がはっきりと見えるわけではありません。

車の通りが多いせいか、えぐれているところはもの凄くえぐれていて、ヘッドライトに浮かび上がる地面がまるで波打っているかのように見えるところもありました。

ときどき、本当に短距離ですが気まぐれに舗装してあったりします。

えぐれているところや、鋭そうな石をよけつつ進んでいましたが、車高の低めのNBOX+は3回ほどお腹をゴリっとこすりましたね。もうヒヤヒヤです。

復路、明るい時間だと路面状況もよく見え、うまくよけながらお腹をこすることなく通ることができました。

深夜2時、桜平駐車場の中に到着です。ここまでは雪があったり凍結しているところはありませんでした。

駐車場はガラガラでした。

桜平駐車場の標高は1000mを越え、街よりもかなり気温が下がるので真冬の車中泊仕様で就寝しました。

翌朝7時に起きると、まだ路上駐車はないものの駐車場はほぼ満車の状態でした。

トイレはきちんとした建物がありましたが、コロナの影響で使用中止となっていました。

桜平駐車場 中

桜平駐車場から根石岳山荘へ

さて、朝食を食べて準備を整えたら出発です。

まずは最寄りのトイレ・・・最寄りの山小屋夏沢鉱泉を目指します。

歩き始めて約10分でゲートに着きます。

右手がゲート

ゲートから歩いて20分ほどすると硫黄の香りがしてきます。

そこが夏沢鉱泉です。

不思議なことに、ゲートから夏沢鉱泉までの道の方が桜平駐車場までの道よりも綺麗でしたね。交通量の違いでしょうか?

硫黄の香りのお湯、硫黄岳からのお湯なんでしょうかね?

泊ってみたいものです。

桜平駐車場のトイレが使えないので、ここが最寄りのトイレポイントとなります。

入り口ということで、今日の山の状況の説明もあります。

この日はこんな感じでした。

気温と風速の情報

この日は多少の雪の想定はしていましたが、風が強い予報もでていました。

小屋にあった温度計はこんな温度でした。

そして、こんな注意書きもありました。

硫黄岳は翌日行く予定ですが、さて、どうなることでしょう。

次の目的地のオーレン小屋までは風もなく、とても穏やかです。

強風予報がでているなんて信じられないくらいです。

途中、オーレン小屋の水力発電の設備があります。

凄いですね!

ここを過ぎたあたりから、登山道が白くなってきました。

徐々に増えてくる雪、久しぶりの雪の感触にテンションがあがります。

オーレン小屋

夏沢鉱泉からゆるゆると歩いて約50分、オーレン小屋に到着です。

ようやく開けた視界を見上げると、硫黄岳の稜線が見えます。

雲の流れの速さから、上空の風に強さを感じます。

オーレン小屋は大きな山小屋です。テント場もあります。

ここに宿泊する人も多いのでしょう。受付に列ができていました。

この小屋だけトイレが200円でした。(他の小屋はだいたい100円でした。)

ここから、根石岳、天狗岳方面と赤岩の頭、硫黄岳方面との分岐です。

Anko&Mochiはここから簑冠山経由の根石岳山荘へ向かいます。

地図で見ると、夏沢峠をトラバースしているような道です。

歩き始めてすぐに下山してきた人とすれ違ったので話を聞くと、根石岳から先は強風だとのこと。

やはりそうかと緊張感が増します。

が、歩き進めていくうちに、風もなく穏やかな樹林帯の道、登っているのを感じないほどに歩きやすくよく整備された道、そして、サクサクと心地よい足元の雪。

オーレン小屋からこんな道を歩くこと約50分で簑冠山です。

といっても、山頂っぽくもなく、標識のある分岐という感じの場所です。

簑冠山をすぎるとすぐに根石岳への稜線にでます。

樹林帯を抜けたとたんに、冷たくて強い風が吹いてきました。

寒い!さっきまでの平和な感じはどこへやら、吹き飛ばされそうです。

でもすぐそこに根石岳山荘があるので駆け込みます。

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根石岳山荘から東天狗岳へ

ここが本日の宿、根石岳山荘です。

昼前に到着して、宿泊客としては一番乗りのようでした。

本館と新館があり、宿泊の部屋とトイレは新館とのこと。

外はガスで真っ白になってしまったので、ランチ休憩で自炊をしたい旨を言うとトイレ横の自炊スペースにあるストーブを点けてくれました。小屋番さんありがとう!

自炊といってもお湯を沸かしてインスタントのスープを作るだけなんですけどね。

ストーブで暖まりながらのんびりしていたら、外のガスが取れて天狗岳が見えてきました。

こうなったらじっとしてはいられません。

まだ時間が早いこともあったので行ってみることにしました。

まずは、風の様子も気になるのですぐそこの根石岳を目標として。

登山道と、小屋の道の分岐に案内板があるのですが、それが良く見たら凄いエビのしっぽができていました。

これだけ見たら厳冬期かな?って感じです。

小屋からすぐ、根石岳の山頂は有名な天狗岳と硫黄だけの間にあり、ちょっと地味な存在ですがそこからの景色は素晴らしいです。

右を見ると赤岳方面までよく見えますし、なにより爆裂火口がドーンとカッコよく見えます。

反対側は天狗岳が綺麗に見えています。

左が西天狗岳、左が東天狗岳

寒いけれど青空と展望が気持ちいい!

東天狗だけまで行ってみます。

根石岳から見る東天狗岳への稜線

まずは、石と雪の階段状のところを下っていきます。

ここから本沢温泉の分岐辺りまでがこの日一番の積雪でした。

本沢温泉への分岐のあたりは風がとっても強いけれど、動いていれば体が温まってくるので大丈夫。

東天狗の直下にある緑色の橋、ちょっと見た目が心配ですが意外と安定していました。

東天狗岳の山頂には誰もいませんでした。ちょうど皆さん下りた後だったようです。

風が吹き付けて冷えてきますが、いい景色です。

東天狗岳より

西天狗岳には行かずに小屋に戻ります。

根石岳山荘で過ごす至福の時間

西天狗岳まで行く時間もないことはなかったのですが、小屋の本館を覗いた時にコタツが見えたんですね。

そして魅力的なメニューも目に留まり・・・。

もともとこの日はのんびりの予定でしたので、Anko&Mochiの意見は一致です。

小屋に戻ると、Anko&Mochiがまたしてものんびりタイム一番乗りだったのでコタツに入ることができました。

注文したメニューはホットワインと名物の根石岳プリンです。

プリンのカラメルソースは目の前でバーナーで仕上げてくれます。

なんて素敵な演出!

コタツに入ってチビチビとホットワインを飲みながら、なんて幸せな時間なんだろうかと噛みしめていました。

そうしている間に続々と皆さん到着してきて、それぞれコーヒーやビールでくつろぎ始めました。

宿泊するからこそ味わえる良い時間です。

この日の根石岳山荘

夕食のメインは煮カツでした。程よいところで火を消すように説明があったのですが、うまく消すことができずにちょっと煮詰まってしまいましたが、ごはんとみそ汁のおかわり自由で美味しく頂きました。

夕食

部屋はペアが3組とソロが一人、それぞれの間に仕切りがあり、スペースはゆったりとしておりストーブも点いているので快適です。

消灯は20時です。

寝るときはストーブは消されますが、羽毛布団毛布と新しい二重サッシのおかげで全く寒さを感じることなくぬくぬくと快適に眠ることができました。

寒さを心配してダウンブランケットを持って行ったのですが、出番はありませんでした。

になるとまたストーブを点けてくれます。

小屋の中にいる間は本当に快適に過ごせました。感謝です。

快適な室内

まとめ

  • 一番大変なのは桜平駐車場までの道です。
  • 軽自動車でもなんとか行けましたが、やはりパンクとお腹のゴリっに注意です。
  • 駐車場問題は別として、今回歩いた根石岳山荘までの道は緩やかでとても歩きやすいです。
  • 根石岳山荘では部屋にいながら茅野市の夕日や茅野市の夜景を楽しむことができます。
  • 凍結の関係でこの時、水洗トイレはバケツから柄杓ですくって流すようになっていましたが、全体的にとても快適な小屋なので初心者さんにもおすすめかと思います。
  • 山小屋は現在要予約となっているはずなので、行く前に予約をしましょう。
  • この日はチェーンアイゼンがあれば問題なかったです。
  • 冬に向かい登山道は日々変化するので行く前に登山道の情報収集をしましょう。

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